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ポジティブ・ディシプリン®︎ 
開発から現在まで

なぜ開発されたの?

■世界的に「罰によらない子育て」へ移行するために 

2006年、国連事務総長の依頼により実施された「子どもに対する暴力」の調査・研究の実施報告によると、世界中の子どもたちが家庭を含むあらゆる場所で、日常的な暴力にさらされていることが明らかとなりました。報告書は、家庭における暴力をなくすためには養育者を支援するプログラム開発が必要とし、それらのプログラムは文化的に適切で、人権と科学的根拠に基づいていなければならないと提言しました。

いつ、誰がどこで開発したの?

調査研究「子どもに対する暴力」の提言を受け、1919年に設立された子ども支援専門の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは、2007年、各国における事業経験を総括し、また家庭における暴力を伴う子育て、しつけの名の下に長い間、黙認されてきた懲罰を含む子育てをなくす取り組みとして、児童臨床心理学者のジョーン・E・デュラント博士と共にポジティブ・ディシプリンの開発に着手することとなりました。 

​■スウェーデンのリードで、アジア各国も協力して行われた開発 

ポジティブ・ディシプリンの開発においては、1979年に世界で初めて家庭を含むあらゆる場所における体罰を禁止したスウェーデンのセーブ・ザ・チルドレンが中心的役割を果たしました。文化の違いに配慮したプログラムの開発を目指し、まず開発者らの活動基盤のあったタイとカナダで開発が始まり、フィジー・香港・日本・タイの養育者や若者らとのコンサルテーションによる評価を行った後、カナダ・カンボジア・韓国・フィジー・モンゴル・ルーマニアにおける試行的なプログラムの実施を経ました。

普及の実績は?

■体罰を禁止する法改正と共に広がり続けるポジティブ・ディシプリン

ポジティブ・ディシプリンは、36カ国以上で普及されています(2021年10月現在)。プログラム開発当時は、子どもへの体罰を全面的に禁止する国は28ヵ国(2008年)でしたが、2022年までに65ヵ国まで増えました法改正に並行をして必要となる養育者支援の一環として、ポジティブ・ディシプリンの 普及活動は、が始まった地域は、北米・中南米・アフリカ・中東・オセアニア・アジア・ヨーロッパですなど地域を問わず広がりを見せています。

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日本国内での普及

■ 日本では、法改正に先行して普及を段階的にスタート 

日本では、2009年から書籍「Positive Discipline: what it is and how to do it」は、2009年に日本で「親力をのばす0歳から18歳までの子育てガイド:ポジティブ・ディシプリンのすすめ」(著:ジョーン・E・デュラント、監修:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、訳:柳沢圭子)とし​て明石書店より出版されました。首都圏を中心に書籍「ポジティブ・ディシプリンのすすめ」の内容を紹介する活動がスタートしました。 2013年、参加型のグループワークを伴い18時間をかけて実施されるポジティブ・ディシプリン・プログラムのファシリテーター養成が本格化し、その養成制度は2014年に日本へも導入されました。そして、2019年に国内でも子どもへの体罰が家庭においても全面的に禁止する法改正が行われ、翌2020年から法律が施行されました。

■法改正後の全国展開へ向けて 

2019年5月、2009年から10年の間、普及を担ってきた公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンから、同普及活動がNPO法きづくへ移管されました。現在は、NPO法人きづく内に設置された「ポジティブ・ディシプリン日本事務局」が国内のポジティブ・ディシプリン普及を引き継いでいます。現在の普及活動は、各地域における関係・協力団体・機関の主催により行われています。 

初開催年 新規導入地域

2015年  宮城県石巻市

      東京都豊島区

2016年  東京都千代田区

      東京都港区

2017年  宮城県仙台市
2020年  東京都江東区

      福島県福島市

2021年  福岡県北九州市

      愛知県名古屋市

2022年  大阪府堺市

      東京都新宿区

​2023年  山梨県甲府市

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*ポジティブ・ディシプリン・プログラムの開催地イメージ

普及における資格と役割 

ポジティブ・ディシプリンのファシリテーター養成は、世界共通の制度にのっとって行われています。本制度は、プログラム開発者であるジョーン・E・デュラント博士の設立した非営利団体であるPositive Discipline in Everyday Life (カナダに所在)が設計し、各国の普及団体を通じ実行されています。 

 

ポジティブ・ディシプリンは、世界中の子どもたちにこのプログラムの効果を届けるために、以下のようなお互いを支えるための制度が設けられています。

​日本国内では、これまでに62回プログラムが開催され、のべ687名が参加しています。

2023年10月の養成数は以下の通りです。

​カントリートレーナー    2名

プログラムファシリテーター  (認定)21名

プログラムファシリテーター  (研修生) 28名

*実施研修中の方は、研修生として活動されています。

(2019年の当法人への事業移管前からの実績を含む) 

ポジティブ・ディシプリンは特定非営利活動法人きづくの登録商標です

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